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気密性・断熱性の高い家づくりのメリット・デメリット
2022.4.22 | その他ブログ
家づくりを考えるとき、その時代に流行しているものを取り入れることが多くなります。最近で言えば、家づくりにおいて気密性と断熱性の両方を備えた設計をしているケースがあります。気密性と断熱性はそれぞれ何らかのメリットがあるため、多くの家庭で用いられているものです。しかしながら、メリットばかりではなく必ずその裏にはデメリットも存在します。そこで、今回は気密性と断熱性のメリットだけでなくデメリットも紹介していきます。
気密性や断熱性の高い家は快適さが違う
まず言葉の問題として、気密性と断熱性の意味の違いをはっきりとさせておかなければいけません。この2つの言葉は密接につながっており、基本的に気密性の高い住宅は断熱性が高いことになります。ここで言う気密性とは、簡単に言えば建物の隙間が少ないことです。昔の住宅等は、建物の隙間が多くすき間風がよく吹いていました。これは設計ミスのような気もしますが、実はそのような設計にも意味がありました。それはすき間風を吹かせることにより、部屋の中の空気を入れ替えることができる点です。このようなことは、建物と建物の間隔が広かった昔ならばよかったのですが、最近は建物と建物の間の距離が狭い住宅地が多く、外からの風があまり期待できません。そこで、冷暖房の効率を考慮して、最近の設計では隙間をなくし気密性の高い住宅にしたわけです。その結果として冬場には、暖房をつけた場合でも外に空気が漏れることもなく、外から冷たい空気も入ってくることもなくなりました。結果的に快適な住宅づくりが実現できるようになっています。一方で断熱性とは、夏には熱い外気をシャットアウトすることができ、冬には暖房をつけたときの部屋の中の暖かい空気が外に出ないようにする機能のことです。当然、気密性とも密接につながっており、気密性が高い住宅ほど断熱性が高まり快適に暮らすことができるのです。
ヒートショックの予防も大きなメリット
家の中の温度差は、身体に大きな影響を与えることがあります。特に高齢者は、ヒートショックなどが原因で命を落とす危険性もある位です。実際に冬の寒い時期には、ヒートショックにより多くの人が病院に運ばれ、そのうちの何割かは命を落とすことが増加しています。ヒートショックがなぜ起こるかという原因は、部屋ごとに温度差が生じていることにあるのです。例えば冬場、主に生活の中心となっている部屋は暖房をしているので暖かいですが、扉を開けて廊下に出ると随分と室温が下がることに気がつくはずです。通常廊下にはエアコンがついていないため、外の空気とそこまで大きく変わらないこともあります。そこでその温度差があることにより、血圧に影響を与えることになります。急激な温度差があると血圧が大きく変動することになり、そのせいで心筋梗塞や脳梗塞で倒れることがよくあるのです。若いうちは血管の弾力性があるため、多少温度差があり血圧が変動したとしても身体に及ぼす影響はほとんどありません。しかし高齢者になると血管が硬くなることが多く、少しの血圧の変化で急に血の巡りが悪くなり倒れる可能性があると考えられます。ヒートショックの予防をするためには、気密性を高めることが一つの方法です。外の空気が室内に入ってこなければ、室内はある程度暖かい状態を維持することができるので温度差はなくなります。これは気密性を高めるメリットの1つと言えるでしょう。
シックハウス症候群などのデメリットもある
家の中には、さまざまな化学物質等があります。例えば、最近流行している合板材のフローリングは天然の木材を化学的に加工しきれいな形にした上で出荷しています。当然そこには、化学物質が含まれているでしょう。また、建物のフローリングや壁以外でも、例えばタンス等もそのような素材が使われているケースは多くなっています。タンスも、いくつかの木材を合わせてきれいな形にしていますが、そこにはシックハウス症候群の、原因となる化学物質が潜んでいることを知っておきましょう。シックハウス症候群になると、喘息や喉が痛くなったり、頭痛が頻繁に起こったりすることなどが考えられます。それを避けるためには、化学物質を極力抑えた住宅や設備を選ぶことが大切です。このような原因がわかっているにもかかわらず、化学物質を使った素材が多い理由は、その方が安く住宅を建築できるからです。消費者も、天然素材だけを使って住宅を建築するよりも、化学物質が使われている素材を使ってもいいので少しでも安くしてほしいと考える傾向があります。そのような中で、シックハウス症候群にならないための対策が1つあります。それは空気の入れ替えを頻繁に行うことです。例えば昔のようにすき間風が吹くような住宅の作りならば、シックハウス症候群になる人を減らすことができるかもしれません。しかし最近は、気密性の高い住宅作りが一般的となっており、空気がこもりやすくなります。結果的にシックハウス症候群になりやすくなるでしょう。このように、気密性を高めたことによるデメリットも存在しておくことを知っておいた方が良いのです。ただ、2003年以降に建築された住宅は、24時間換気等で、ある程度空気を外に送り出すことに成功しているため、そこまでシックハウスの影響はないといえます。
まとめ
家を建築する場合、最近は気密性・断熱性の高い住宅づくりが盛んに行われています。気密性を高めることにより夏場は外からの空気を遮断して冷房が効きやすくなり、冬場は断熱性の高い部屋の暖かい空気が外に漏れにくくなるため、電気代の節約になるからです。冬場はヒートショックの危険性を軽減できるなどのメリットもあります。一方、気密性・断熱性が高い住宅のデメリットは、シックハウス症候群になりやすいことです。経済面、健康面におけるメリット・デメリットをよく知ったうえで家を選ぶことも大切になります。
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